FC2ブログ

乱読乱文多謝 静岡史跡探訪ver.

スーパーカブと、史跡と、ときどき読書感想文

姫街道 その3・三方原から気賀宿


 姫街道 その3・三方原から気賀宿





hime5kai_convert_20170820121021.png

 今回のルート。




IMG_0045_convert_20170820121052.jpg

 「最古の道標」のところで一方通行は終わり、




IMG_0046_convert_20170820121116.jpg

 また県道216号に出るので、ここを右折。




IMG_0047_convert_20170820121137.jpg

 道は北西に向かう。




IMG_0049_convert_20170820121224.jpg

 何やら周囲が賑やかになってくる。




IMG_0050_convert_20170820121246.jpg

 「一里塚橋」交差点。その名の通り、




IMG_0051_convert_20170820121314.jpg

 その先の右側には一里塚。




IMG_0052_convert_20170820121339.jpg

 「追分一里塚」は、日本橋から66里目の一里塚。そしてこの一里塚の名前から、




IMG_0053_convert_20170820121403.jpg

 ここが街道の分岐、合流地点だとわかる。「元追分」交差点。ここで、県道261号線と、国道257号線が交差するのだが、この国道257号線こそが、浜松宿を起点とする方の姫街道である。二本の姫街道が、ここで合流するのだ。

 そして一本にまとまった姫街道は、このまま県道216号として西進(つまり直進)するのだが、私はここで右折して国道257号を北上。ちょっと寄り道をする。




IMG_0054_convert_20170820121429.jpg

IMG_0055_convert_20170820121521.jpg

 「元追分」交差点から2、3km、「三方原墓園」の前にある、「三方原古戦場」。

 元亀三年(1572年)に開始された、武田信玄の所謂「西上作戦」。遠江に侵入した二万五千ともいわれる武田の大軍は、一言坂から二俣城と、徳川勢を圧倒した後(このあたりのことは過去記事をどうぞ。「旧東海道 磐田市・その4 一言坂古戦場」「二俣城とその周辺・その2 二俣城」)、十二月二十二日に二俣城を出て天竜川を渡河、家康のいる浜松城に向けて南下を開始する。

 当然浜松城が攻められると思い、籠城してそれを待ち受けていた家康であるが、突然、武田軍は西に向きを変え、浜松城を素通りしてそのまま三河を目差すような様子をみせる。これに家康は驚き、戸惑う。

 『三河物語』には、このとき家康が、「自分の屋敷の背戸を大勢で踏み切って通る者があったなら、それが何者であれ、家の者がそれを咎めないなんてことはないだろう」といって、周囲の反対をおしきって出陣した、と書かれているそうだ。その真偽はともかく、戦力的には、武田二万五千に対し、徳川勢は、織田からの援軍三千を含めて多く見積もっても、一万一千がやっとだった、という。マトモにぶつかって何とかなる相手ではなかった。きっと唯一対抗できる手段は、籠城し、織田信長の後詰めを待って反撃することだけだっただろう。

 しかし家康としては、遠江・三河の領主としても、清洲同盟の立場上も、武田軍を無傷のまま尾張へ進軍させる訳にはいかなかった。家康は城を出た。つまり、言い換えるならば信玄の誘いに乗ってしまったのである。

 その日の夕刻、両軍は、この三方原の地で会戦した。結果は家康の惨敗、這々の体で浜松城に逃げ帰ることとなった。その際の面白いエピソードが残されている。家康は腹が減ったので、茶屋に駆け込んで小豆餅を食べた。しかし武田の追っ手がそこまで迫った来たので、家康は慌てて、代金を払わずに店を飛び出した。店の老婆はそれを見て、追いかけていって家康に餅代を払わせたそうである。




IMG_0048_convert_20170820121201.jpg

 そのために、その茶屋の周辺は「小豆餅」と呼ばれるようになり、今も、地名として残されている。先程の、「追分一里塚」の辺りである。




IMG_0056_convert_20170820121559.jpg

 では、姫街道に戻ろう。こちらは、「元追分」交差点にある、「半僧坊里程石」。ここから、また県道216号を西、というより北西方向へ。




IMG_0057_convert_20170820121637.jpg

 このあたりから、松並木がはじまる。この「姫街道の松並木」、3.8kmほど続いているという。




IMG_0058_convert_20170820121703.jpg

IMG_0061_convert_20170820121754.jpg

 ときどき、こんなエピソードなどを紹介する小さな札が幹に張ってある。読んでみるとなかなか面白い。




IMG_0059_convert_20170820121728.jpg

 これは、この並木のなかで一番太い松、だそう。




IMG_0063_convert_20170820121819.jpg

 並木の途中、このコンビニで最初の休憩を取った。時間は7時過ぎ。そろそろお腹がすいてきていたので。




IMG_0070_convert_20170820121842.jpg

 松並木の先、私はそのまま県道を走ってしまったが、本当は、左手の方へ入る裏道があり、そちらが旧姫街道だったようだ。まあ、今更しかたがないことだが。




IMG_0071_convert_20170820121913.jpg

 そのかわりといっては何だが、県道沿いにこれをみつけた。古墳? 寄ってみようか。




IMG_0073_convert_20170820121936.jpg

 ちょっと不安になる道だけれど。




IMG_0074_convert_20170820121957.jpg

 道はだんだん狭くなる。が、景色はいい。これから向かうべき、気賀の町並みを望む。




IMG_0075_convert_20170820122021.jpg

 「陣座ケ谷古墳」。現地解説文を転載。

 古墳時代中期(約1500年前)の前方後円墳とその西側に円墳があります。都田川の流域を治めた豪族の墓と考えられます。
 大正4年、銅鏡と刀の破片多数が掘り出されましたが、祟りを恐れ埋め戻されてしまいました。
 墳丘からは、埴輪も出土しています。





IMG_0079_convert_20170820122046.jpg

 埋め戻しちゃったか(笑)。先へ進もう。




IMG_0080_convert_20170820122106.jpg

 古墳のあった小高い丘から県道は平地に下ってきて、都田川を渡と、気賀の街に入っていく。気賀宿があった街である。




IMG_0081_convert_20170820122127.jpg

 まずはここ、「気賀関所跡」に寄る。ここには、復元された気賀関所の建物があるが、まだ開いていなかった。




IMG_0082_convert_20170820122148.jpg

IMG_0084_convert_20170820122214.jpg

 気賀宿は、慶長六年(1601年)に徳川家康によって創設された、というから、かなり早い時期に設けられた、といえるだろう。この事実は、東海道の新居関の「女あらため」を避けた女性たちが多く通ったから、本坂道が姫街道と呼ばれるようになった、という説に異を唱える根拠となり得ると思う。

 東国から西国を警戒しようというときに、この本坂峠越えの道がもつ「危険性」を、三河から遠江を攻めたことのある家康が知らないはずも、軽視するはずもないだろう。だからこそ早々に、家康は関所を設けたのである。よって、「入り鉄砲」も「出女」も、そうそう簡単にこの関所を抜けられるはずはなかった、と考えるべきではなかろうか。

 ところで、この日はあり天気が良くなく、このあたりでほんの少し雨がパラついた。進行方向である西方をみれば、あやしい雲が低く山々にかぶさってた。ただ、愛知県の天気予報は悪くなかったので、時間が経てば回復する希望は持てる。

 そこで私、今回は寄るつもりのなかった、今NHKの大河ドラマで大賑わいの「井伊谷」に向かうことにした。井伊谷は気賀の北東にあり、そこで時間をつぶして天気の回復を待とう、という訳である。ということで、その様子は次回に。


「旧街道めぐり」関連の記事
カブのこと 1・県道396号線 その1・富士、蒲原
カブのこと 4・鎌倉街道(徒歩0分)その1・梶原一族最期
カブのこと 6・旧東海道、静岡市内
カブのこと 8・旧東海道 安倍川から大井川
カブのこと 10・旧東海道 大井川から掛川宿
カブのこと 15・旧東海道 富士川東岸、吉原宿
カブのこと 16・旧東海道、原宿、沼津宿、三島宿、三嶋大社
カブのこと 17・旧東海道、箱根
カブのこと 26・田沼街道
カブで史跡めぐり 4・旧東海道 掛川市、袋井市
カブで史跡めぐり 10・宇津ノ谷峠
カブで史跡めぐり 13・旧東海道 磐田市
カブで史跡めぐり 27・旧東海道 浜松市から湖西市
カブで史跡めぐり 36・塩の道 相良から掛川
カブで史跡めぐり 46・北街道
カブで史跡めぐり 72・塩の道 掛川から春野町
旧東海道 富士川西岸から由比宿、再訪
旧東海道 薩埵峠から興津宿、再訪

にほんブログ村 バイクブログ カブ系へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する