FC2ブログ

乱読乱文多謝 静岡史跡探訪ver.

スーパーカブと、史跡と、ときどき読書感想文

日々の出来事 28


 旧マッケンジー邸見学(後編)

 
 全体に、装飾的要素は控えめである。だが機能ばかりに特化した味気なさ、無愛想さとも無縁なその雰囲気は、実に落ち着いていて心地よい。




image32_convert_20160724104505.jpg

image33_convert_20160724104538.jpg

image34_convert_20160724104554.jpg

 これは台所。私は建築には疎いけれども、使用する側の人間としていわせてもらうならば、明るさとか、清潔さとは何なのか、現代建築はこれを観て何度でも考えてみるべきだと思う。それは陽当たりでも合理性でも語り尽くせない何か、だろう。


 

image24_convert_20160724104251.jpg

image27_convert_20160724104339.jpg

image31_convert_20160724104446.jpg

image47_convert_20160724105013.jpg

image55_convert_20160724105350.jpg

image57_convert_20160724105415.jpg


 以上、いちいちどれが何の部屋なのか書かなかったが、印象的なのは、その明るさ、というよりその暗さ、である。

 今年の始め、谷崎潤一郎の『陰翳』という小品について、感想を書いた。そこで語られるのは、古来の日本家屋における「暗さ」と、その内にある「美」というものであった。この「マッケンジー邸」は、ほぼ純粋な西洋建築であり、『陰翳』のうちで語られるところの日本家屋とは、「採光」に関する考え方という点で、いわば対極にあるもの、であるはずなのだが、御覧の通り、その室内は「暗い」のである。





image52_convert_20160724105228.jpg

 これは即ち、現在の日本の住宅というものが、いかに明るいものとなったのか、ということを物語る事実だろう。いってしまうならば日本の家は明るすぎるのである。住環境というものが、人間の心理にいかなる影響を与えうるのか、あるいは逆に、人間の心理というものが住環境をいかに変化させていくのか。この、初めて訪れるのに、そして我々の抱く一般的な住宅のイメージからは遠い様式に則って造られているのに、なぜか、懐かしさや慕わしさ、そして心の平安を覚えさせる古い洋館に、考えさせられる事は少なくはない。そして多分、合理性や機能性に偏重した思考は、その答えを知らないのである。

 では、そうした雰囲気を演出するところの細部を、以下に御覧頂こうと思う。まずは、窓、ドアの類いから。





image25_convert_20160724104308.jpg

image39_convert_20160724104802.jpg

image40_convert_20160724104822.jpg

image48_convert_20160724105043.jpg

image54_convert_20160724105328.jpg

image58_convert_20160724105444.jpg

image61_convert_20160724105524.jpg

image62_convert_20160724105548.jpg

image66_convert_20160724105637.jpg

image70_convert_20160724105834.jpg

image50_convert_20160724105129.jpg

 私が一番気に入ったのは、バスルームから、南側の海を眺めるこの窓。見慣れた駿河湾も、この窓を通してみればまるで地中海に……みえないか(笑)

 そして、生活者の手元にあるような、日常のさりげない風景であるような、日々の営みに寄り添う細やかなもの。




image23_convert_20160724104228.jpg

image26_convert_20160724104323.jpg

image28_convert_20160724104357.jpg

image29_convert_20160724104414.jpg

image35_convert_20160724104613.jpg

image36_convert_20160724104630.jpg

image37_convert_20160724104653.jpg

image38_convert_20160724104719.jpg

image41_convert_20160724104841.jpg

image42_convert_20160724104901.jpg

image46_convert_20160724104919.jpg

image49_convert_20160724105109.jpg

image51_convert_20160724105156.jpg

image53_convert_20160724105252.jpg

image64_convert_20160724105612.jpg

image67_convert_20160724105657.jpg

image68_convert_20160724105719.jpg

image69_convert_20160724105745.jpg

 いつだったか書いたように、私、近いうちに家を建てる予定である。このマッケンジー邸が直接の参考になることはないけれども、何というか、一個の「理想」のようなものは、感じることができた気もする。すべては予算との相談になってしまうのだが、いい家を建てたいなと、思った。


にほんブログ村 バイクブログ カブ系へ
にほんブログ村
スポンサーサイト



PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する