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乱読乱文多謝 静岡史跡探訪ver.

スーパーカブと、史跡と、ときどき読書感想文

カブのこと 11

 
 ヘルメット考


 今年になって、通勤に使用するという建て前……いや目的で、ホンダスーパーカブ110という小さなバイクを購入、勿論通勤にも使いつつ、近所の史跡などをまわる小ツーリングなどをし、このところブログの更新がちょっとばかり速くなっている私だが、久しぶりにバイクに乗るにあたり、新規購入しなければならなかったのが、ヘルメットである。

 無論、以前には大型バイクに乗っていたのであるから、そのころにはヘルメットは所有していた。だがそんなものは実家に放置している内に母親に容赦なく処分されていた。まあ、ヘルメットなんてものは耐用年数というものがあるのだし、そのことについて老母を責めるつもりはない。

 ただ、ヘルメットというものも安くはないのである。スーパーカブ110購入とちょうど同じ頃、すなわちこれから暑くなるぞという7月初頭に我が家のエアコンが壊れ、買い替えを余儀なくされたという事情もあったので、我が家の財政(というより私の稼ぎ)からヘルメット購入費を捻出するのは困難を極めた。独身の頃は、メーカーの最高峰モデルを躊躇なく買ったりなどしていたが、今回はそんな訳にはいかなかった。

 バイク、といってもスーパーカブである。カブに乗るためのヘルメットに、200km/h以上で走行しても風圧でズレたりしない、なんて性能は必要ないので、どこぞのホームセンターの安売り品で良しとしてしまう、という選択肢もあった。ただ私、こうみえても雨合羽とヘルメットにはこだわりがあるのである。

 以前書いた通り、十代の頃の、道の外に飛び出して新車のゼファーを3ヶ月でポンコツにした事故で、気絶して記憶がトンでいる為に何をどこへどうぶつけたのかわからないが、ヘルメットにえぐれたようなキズがついていたのを見たときには、実際ぞっとしたものだった。だがそれ以前にすでに、私はヘルメットの重要性について痛感させられる経験をしていたのだ。

 18歳のある日のこと、人生最初のバイク、ホンダDJ-1で走行中、S字カーブ、というよりシケインとでも呼びたいような、狭くタイトなカーブが連続する峠道で見事転倒、そのまま路面に転げた私は、なんと対向車線を走ってきた軽トラックの後輪に、頭を踏みつけられたのである。

 ちょうど私のヘルメットがストッパーになって、軽トラックが停止したような具合だった。無論そのヘルメットには私の頭がはいっていたのだから、私が受けた衝撃といっては酷いものだったが、しかし首の骨が折れたりもせず、私はすっくと立ち上がった。それを見た軽トラのオジサンは、オマエが勝手に転んだんだから、みたいなことをいいつつ走り去った。今思うととんでもないことだが、その時は私も、まあ俺が悪いんだからぐらいにしか思わず、前身の擦り傷に苦しみつつ、路肩に転がったDJ-1を起こして、割れて外れてしまった外装部品を回収し、家に帰った。

 そんな転倒をした直後には、興奮してというか、動転してというか、とにかく冷静に考えることなどなかなかできないものだが、段々落ちついてくると、キズの痛みが増してくるのと同時に、自分が一体どれほど危険な状況にあったのかが理解されてきて、オソロシくなった。

 軽トラのタイヤの位置が、もう数十センチずれていたら、首の辺りを踏みつけられ、私はそれでおシマイだったかも知れなかった。あるいは、かぶっていたのがフルフェイスのヘルメットではなく、何やらいい加減なプラスチック製の帽子みたいなヘルメットだったなら、私の顔面はつぶされていたかも知れなかった。いずれにせよ間違いなく私は、ヘルメットに命を救われたのである。

 それ以来、私はヘルメットにはこだわるようになった。一度だけ、別メーカーのものを買ったことがあるが、それ以外はずっと、アライのフルフェイスばかりを選んできた。安全性というものを考えると、この一流メーカーのものなら間違いはないだろう、という判断である。日本にはもうひとつショウエイという世界的なメーカーがあるが、この二者のうちでアライを選んだのは、外観の好みと、自分の頭の形との相性が合っていた、というだけのことである。

 ということで、今回もアライのヘルメット以外に選択肢はなかった。ただ、スーパーカブにフルフェイス、というのもなんだか大袈裟な気がした。無論安全面ではフルフェイスが一番なのであるが、フルフェイス型ヘルメットというものは、バイクから降りたら非常に邪魔になる、という欠点がある。とにかく、まずはヘルメットを脱がないことには何も始められないのだ。

 建前上は、カブは通勤用に買った。しかし最近の当ブログの傾向をみてわかる通り、目的はそれだけではなかった。あちこち走り回って、写真なんかを撮りたかったのである。しかも、私のカメラはナマイキにも一眼レフで、ファインダーを覗かなければ撮影ができない。つまりフルフェイスでは、撮影のたびにヘルメットをいちいち脱がなくてはならなくなる。これでは、せっかくのカブの機動性が台無しである。これだ、というものをみつけたなら、パッと止まって、首から下げたカメラでバイクに乗ったままパッと撮影、これが理想であった。

 そこで選んだのが、これであった。




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 SZ-G、である。アライの所謂ジェットヘルメット、SZシリーズの、最もベーシックな、つまり最も安価なモデルである。が、安全機能は万全であるし、肩こりの酷い私としてはこの軽さは有り難いし、つや消しのブラックがちょっとカッコイイし、近くの「2りんかん」で3割引で売っていたしで、文句はなかった。

 そんな訳で、現在私はこのSZをかぶってスーパーカブ110に颯爽と跨がり、通勤だの旧東海道めぐりだのと走り回っているのである。跳ね上げたシールドが邪魔でフラッシュ撮影ができなかった、というのはちょっとばかり計算外だったが、使用感も申し分のないレベルである。さすがはアライ製といったところか。出来の悪い脳みそで誠に申し訳ないが、まあひとつ、よろしく守ってやってください、我がSZ君。


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