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身延街道(興津ー境川) その4


 身延街道(興津ー境川) その4
 但沼から小河内





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 国道52号線に戻り、北上。この辺り、地名を但沼という。




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 すぐに左手にJA。その向かいに、




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 こんな細道が。こちらが旧道、という訳ではないのだが、ちょっと寄り道。




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 「舎人親王御陵」。舎人親王は天武天皇の第三皇子にして淳仁天皇の父親にあたるひとで、かの『日本書紀』編纂の中心的人物である。現地の碑文によると、天平年間、風土記編纂のための諸国巡歴の際、信濃より駿河への途上病に倒れ、この但沼において逝去された、とのこと。Wikipediaによると、天平七年(735年)に平城京において天然痘のために没したとあるが、そこらあたりは……ね。




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 ここに、ちょっと面白いものがある。道祖神、なのであるが、ご覧の通り衣冠束帯の貴族の姿をしているのである。舎人親王を模したレリーフであろうが、これもまた、一度盗難に遭っているという。戻ってなによりである。




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 国道へ戻る。すぐに、「但沼」の交差点。ここから道は一気に下り、




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 この橋で、興津川を渡る。ただ、往時には無論こんな橋はなかった訳だ。この近辺で渡河していたことには間違いないが、時代によって、その渡河地点は変動していたようだ。まあ、相手が不断に流れを変える川であるから、無理もない話である。




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 橋の上から、興津川の下流方向を眺める。




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 こちらは上流方向。この辺りのどこかしらで、川を渡っていたのだろう。




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 渡河後、300mほど行って、ここを右折する。




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 こちらが旧街道。




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 「経典読誦題目塔」。「天保二年(一八三一)十一月十三日、天下太平・国土安穏・村中安穏を祈念し、読誦妙典二万部を記念して建立。功徳主は心院妙善日開尼。」(『身延街道』14頁)。




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 その足下に、「妙法無縁法界塔」。




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 道はまたしても左曲りに進み、




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 国道52号に戻る。




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 しばらくは、この国道、すなわち「現」身延街道が、そのまま「旧」身延街道である。楽だけど、ちょっとツマンナイ。




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 ここらあたりの地名は小河内。身延山まで50km、街道の北の終点である甲府まではまだ80kmもある。




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 右側に、「天神社」。




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 その先には、「蓮華寺」。




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 その門前に、髭題目碑。元禄八年建立。高さは2m30cmもある。




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 やがて見えてくるのはトンネル。無論、トンネルが掘られたのは近年のことである。旧道はこのトンネルの穿たれている小山を西へ迂回しているので、そちらへ。




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 こんな感じ。




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 綺麗な紅葉を横目に。




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 トンネルの先で、またすぐに国道に合流。




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 いよいよ、山深くなってきた。




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 ちょっとわかりにくいが、ここで、右の方へ降りていく脇道に。




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 こちらが旧道になるが、




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 残念、通行止めであった。仕方がないので、また国道を行く。




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 やがて、高架道路が見えてくる。これは、新東名高速道路である。




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 このあたり、小河内と宍原とを分ける二つの峠の内のひとつ目、逢坂峠があるのだが、この新東名の通過によって、街道の旧態はほぼ失われていると考えられる。残念だが、そのまま国道を走っていく。ただ、ここから富士山が見えた。上の写真にも写っているが、わかりにくいのでもう少し大きくすると、




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 ああ、綺麗だなあ。この峠、今川氏の家臣で、武田氏に奪われる前の横山城の城主であった興津氏が関所を設けていた、ということで、関屋峠、とも呼ばれていたどうだ。




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 ふたつ目の峠である富士見峠にある、新東名新清水インターの入り口を過ぎて、150mぐらいのところに、右に入る小道があり、それが旧街道になる。




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 宍原の集落に向け、坂を下っていく。




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 ようやくまた、旧街道らしい道に。




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 道の右側の小さな流れの、向こう岸に。詳細不明。




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 人家がみえてきた。




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 小さな橋のたもとに、何やら書いてある。




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 「双体道祖神」。近くに解説文があったので、転載。ちょっと面白いので全文をどうぞ。


   双体道祖神

 道祖神は一般には”さえの神、どうろく神”と呼ばれ「道神」などの字が充てられたが、疫神や悪霊が侵入しないよう村はずれの路端や辻、橋のたもと、峠などに大きな石をもって祀られた。
 しかし早くから性的な性格もあって陰陽石が防塞に効験があると信じ丸石や男女の性器を形どった石などが祀られてきたが、近世以降は浮彫双立像(双体像)の信州石工の技法が流行した。しかしその作風は男女の赤裸々な愛を表現した像や仲良く遊ぶ幼なじみの様な童顔の男女、ほのぼのとした握手像などさまざまである。
 駿河にあるものは長野や山梨、神奈川の各県と同じ信州系統であり、伊豆にあるものは独自の丸堀単座像が多い。
 そして男女双体というロマンの満ちた道祖神に四季の草花がたえなかったのは街道や旅人の安全や無事を願うだけでなく道祖神と言う神像に男女の愛を、夫婦の愛を永々にたくしたのかもしれない。


 つまり、ここに双体道祖神がある、ということは、ここがある集落の入り口であった、と考えられる訳だ。すなわち、宿場のあった宍原の集落がこの辺りから始まるのである。ということで、次回に続く。



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