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乱読乱文多謝 静岡史跡探訪ver.

スーパーカブと、史跡と、ときどき読書感想文

カブのこと 13


 旧東海道 大井川から掛川宿
 その3・日坂宿、事任八幡宮



 小夜の中山、沓掛の急峻な坂道を下れば、程なくして、旧東海道25番目の宿場、日坂宿である。




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 谷間の静かな集落で、落ち着いたいい雰囲気。大井川、金谷峠、小夜の中山と、難所の続いた東からの旅人も、ここに至ってほっと一息ついたことだろう。建物は、旅籠屋「川坂屋」。嘉永五年(1852年)の「日坂宿大火」の後に再建されたもの、とのこと。




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 こちらは「萬屋」。ハイソサエティ向けの大旅籠屋「川坂屋」に対し、こちらは庶民向けだった、とのこと。




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 高札場跡。

 宿場の西にある、事任八幡宮にむかう。

 


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 事任(ことのまま)八幡宮。祭神は、主祭神が己等乃麻知媛命(ことのまちひめのみこと)。配神が、息長帯姫命(神功皇后)、誉田別命(応神天皇)、玉依比売命で、この三神の総称を八幡大神という。以下、公式サイト(手作り感たっぷりの、よいページです)より。
 
 「ことのまちの「こと」は「事」でもあり「言」でもあります。また「まち」は「麻知」でも「真知」でもあります。真を知る神、言の葉で事を取り結ぶ働きをもたれる神様として、また、言の葉を通して世の人々に加護を賜う「ことよさし」の神として敬われています。天と地と人を結ぶ、とても大切なお働きをなさる神様です。」

 この辺りのことから、「言葉のままに願い事を叶えてくれる神様」として、信仰されてきたらしい。
 
 その歴史は古く、公式サイトによると、「創建年代は不詳ですが、(第13代)成務天皇の頃との記録があります。」とのこと。そして大同二年(807年)に、勅命を奉じた坂上田村麻呂によって再建、本宮山から今の場所(里宮)へと遷座された由。




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 『枕草子』においても言及されている。またしても読書ブログの体裁を整えんがために、という訳でもないが、一応、引用しておく。



 第二百二十六段

 社は、
 布留の社。
 生田の社。
 丹比の御社。
 花淵の社。
 すぎの御社は、「印やあらむ」と、をかし。
 言のままの明神、いと頼もし。「『さのみききけむ』」とや、いはれたまはむ」と思ふぞ、いとほしき。

 (新潮日本古典集成 「枕草子 下巻」より。)




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 大楠。天然記念物。かなりの大木である。




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 拝殿。

 源頼義による、京の岩清水八幡宮よりの勧請が康平五年(1062年)。武家の時代となり、源氏の氏神である八幡信仰が広まり、当社も「八幡宮」を称することとなった。

 坂上田村麻呂が遷座させる前までに祀られていたという「本宮山」というのも、すぐ近所にあるので、行ってみた。




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 ここから登る。




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 なかなかの上り坂。息が切れ、またしても下半身がガタガタになる。




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 ようやく見えてきた。




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 実に慎ましやかな祠。ここが元もと、主祭神己等乃麻知媛命が祀られていた場所である。深い森の中の、静かでよいところであった。

 金谷の石畳と諏訪原城跡で疲れ果てていた我が下半身は、お参りをすませ、山をおりたころには、いよいよシャレにならない状態になってきた。そろそろ帰ろうか、などとも思った。体力的にキツいのもあるが、気になるのは「曇りのち雨」の天気予報であった。

 まだ降りそうにないが、次に行くとすれば掛川宿であり、そこには掛川城があるのだ。できればゆっくり見学したい。そう考えると、またの機会にじっくりまわろうか、とも思った。しかし妻から今日は一日外で遊んできてよし、というお許しが出ることなんて、滅多にあることではないのだ。掛川まで遊びに来られる機会など、この次はいつ訪れるかわからない。天気予報では雨は午後からだといっていたが、まだ時間は朝の7時半である。私は意を決し、疲れた身体にムチうって掛川を目差した。




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 国道1号線を走ること15分ぐらいか。東海道26番目の宿場町、掛川宿のあった辺り。




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 大手門。




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 そして、掛川城。さあ、はやいところ見学して帰ろう、と思ったら、なんと、見学は9時からであった。時計をみれば、まだ8時すぎ、まだ1時間もある。見上げれば、なんだか海の方から、いかにもアヤシい雨雲が近づきつつある。さあ、どうしようか。

と、いうところで、次回に続く。


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