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乱読乱文多謝 静岡史跡探訪ver.

スーパーカブと、史跡と、ときどき読書感想文

カブのこと 2



 県道396号線 その2・由比




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 県道396号線と、県道370号線の分岐。右が396号。このあたりから、旧庵原郡由比町、現静岡市清水区由比町である。396号のほうへすすむと、




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 こんな坂道。十年ほど前、スズキGSX1100Sカタナの中古車を納車した私は、久々のカタナ(十数年ぶり)に浮かれる心にまかせて国道1号線を東へ、納車のときにバイク屋さんに「ガソリンあんまり入ってないから気をつけて」といわれたことも忘れて調子にのって走り、見事ガス欠、パワーダウンしつつもなんとか高架道路から降りてこの旧道に逃れたものの、そこで完全にエンジンストップし、この坂道を乾燥重量222㎏の大型バイクを押して歩き、へとへとになって写真中央左寄りのゼネラルのガソリンスタンドにたどりついた、なんて思い出がある。そのとき、ある地元のおばさんがバイクを後ろから押して手伝ってくれた。あのときはありがとう、おばさん。ホントに助かりました。

 しかし今回は、370号のほうを行く。こちらが、旧東海道なのだ。由比町には、東海道16番目の宿場である由比宿があった。

 


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 しばらくいくと、史跡があらわれはじめる。まず、「御七里役所之趾」。「江戸時代、西国大名には江戸屋敷と領国の居城との連絡に七里飛脚という直属の連絡機関をもつものがあった。此処は紀州徳川家の七里飛脚の役所跡である。云々」の説明書きあり。




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 カブと歴史的建造物。なかなか似合うんじゃないか?




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 「由比本陣公園」および「東海道広重美術館」前。入ってみたいが、朝早すぎた。本陣」とは参勤交代の際に大名が宿泊した施設である由。




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 カメがいっぱい。




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 お向かいのお宅も、なにやら由緒ありげな様子の建物。




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 しばらく行くと、JR由比駅。




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 その近所にある階段。多分、396号線への抜け道。

 由比という町は、海岸線の間際まで山がせまった、じつに急峻な地形にある。その地理的特徴が、高低差をもつ複雑な街並を形作る。




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 396号へ戻る。狭い場所に無理矢理造ったような地蔵堂。




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 水門。ここなども立体的で面白い。




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 神社も、この通り。これではお参りも大変である。




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 道はやがて、ひらけたところへ。このまま進めば、国道一号に合流する。即ち、県道396号線の西側の終点である。しかしこれでお終いではつまらないので、さらに、旧東道を進む。写真右の、案内看板の立っている脇道、これが、旧東海道の入り口である。本当に、普通の生活道路と考えてもちょっと狭いんじゃないかというレベルの、脇道である。




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 だがそれでも旧東海道である。史跡がある。国登録有形文化財、「小池邸」。小池家は江戸時代の名主、この建物は明治時代の建立、とあった。




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 またしても、急な崖に建てられた神社。ここの階段は凄かった。




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 この有様である。これを登るのはそれ相当の体力を要するであろう。さすがに、階段横につづら折りの坂が用意されてあったが、そちらとてかなりの坂であった。




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 なんだか、タイムスリップしたような気分になる街並。道はいよいよ狭くなり……




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 ついに農道のようになってしまった。これでも旧東海道、である。上り坂はどんどんきつくなり、カブのエンジンのトルクが試されているようだった。




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 そしてたどり着いたのが、薩埵峠。眼下に、国道1号線と、東名高速道路、そしてJR東海道線。この辺りの地形の急峻さがわかる。本当ならば、この背後に富士山がどーんとみえるのだが、この日は生憎の曇天。残念。




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 峠にはちょっとした駐車場、トイレなどもあり、周囲にはハイキングコースなども整備されているようである。

 


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 こんなものも。幸田文文学碑。

 蒲原宿から由比宿、そしてこの薩埵峠をこえれば興津宿。この辺りには、なぜか宿場が連続して、たいした間もおかずに続いている。他と比べたならば、宿場と宿場との距離が例外的に短いことがすぐに知れる。薩埵峠からの景色を眺めていると、もしかしたら、この辺りは東海道のなかでも難所であり、徒歩では一日歩いても大した距離を進めなかったのではないか、と思われた。そのために、宿場が連続しているのではないだろうか。そして、神社がたくさんあったことの理由も、その辺りにあるのではないか……などと、往年の東海道に思いを馳せつつ、またカブにまたがった。

 今回で終えるつもりだったが、また長くなってしまった。次の興津宿は、また次回。


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